階層ごとに立てる必要性

仕事のポリシーは方針として揺るぎないものにすべきだが、方針にも硬直的な根本方針から柔軟に対応する末節方針まであり、ツリー構造で成り立っている。根本方針は絶対におざなりにしない抽象度の高い方針であり、末節方針は根本方針から派生した具体性のある臨機応変の方針だ。根本方針は1つしか存在せず、末節方針はさまざまな具体的状況に対応する派生型のため多数存在し得る。

根本方針は頑固に守り通すが、末節方針は臨機応変で多少の変形も許すものといえるだろう。それは、うまくことを進めるために欠かせない。根本方針がコロコロと変わるようでは方針がないのと同じで、かといって末節方針まで頑固を貫くと柔軟性に欠けて行き詰まってしまう。根本方針から末節方針まではツリー構造をなしているが、実際はピラミッド構造でもあるのだ。根本方針は1つしかなくピラミッド構造の頂点を占め、末節方針は多数あるのでピラミッド構造の底辺を占める。中間段階の方針も存在し、その方針の抽象度も中間的な位置にある。

これら各段階の方針は全体として矛盾する部分があってはならないが、末節方針は臨機応変のため軽微な矛盾が生じることを避けられない。それは不条理な現実に対処する必要があるためで、やむを得ない部分として我慢して呑み込むものだ。仕事をこなす際には、これらの方針に合っているかを常時点検し、方針から外れることをできるだけ避けなければならない。そうでなければ、何が起きるか分からない現実社会で、方針のない判断や行動で右往左往することになる。